ルワンダ紹介

アフリカの中では先を行っている!?エコ先進国を目指すルワンダ

アフリカの中では先を行っている!?エコ先進国を目指すルワンダ

こんにちは。「minimalish life」をご覧いただきありがとうございます。アフリカ大陸のほぼ真ん中に位置する、ルワンダよりお届けしています。

2017年に移住してきて4年目が終わろうとしています。暮らしていると最初のころの「発見!」が減ってきてしまいますが、最近Pima Zero Wasteというごみを出さない新しいタイプのお店が生まれたことをキッカケに、ルワンダってエコがちょっと進んでいるよな、と考えてみました

2008年と日本よりもはるか前から「レジ袋の廃止(有料ではなく撤廃!)」をしていたり、ここ数年間でも新しい取り組みがどんどん始まっていたり。アフリカ大陸の中では「ちょっと先を行っているエコ先進国」と呼ばれるルワンダが実践している、エコな取り組みをご紹介します。

こんな方におすすめの記事です

・ルワンダという国に興味がある方
・各国のエコな取り組みが知りたい方
・エコな暮らしとは?と学びたい方

安全に加えてサステイナブルな国を目指すルワンダ

ルワンダはアフリカ大陸の中でも圧倒的に治安が良いといわれていて「安全な国ランキングNo.1」をとったこともあることを誇りにしています。実際、外国人として暮らしていますが、外を散歩することもできますし、個人で運転することもできて、本当に有難い環境です。

国によっては、すべて車の移動、狙われないように現地のドライバーさんを雇い、後部座席でひっそりとしながら移動という国もあります…

「治安の良い国=ルワンダ」というイメージは、世界的にもついてきていますが、合わせて「エコ先進国」になれるように切磋琢磨しているところです。この記事では、そんな取り組みをご紹介していきます。

発展途上国の方が、先進国である日本を通り越してしまうかも…!?いわゆる、リープフロッグ現象が起きるのでは?ときたいしています。

リープフロッグ現象とは

従来の発展のステップを踏まずに、大幅にジャンプして最先端のものを取り入れること。

例えば、先進国であれば電話は固定電話→携帯電話と発展してきました。でもここアフリカでは、固定電話はほとんど広まることなく、ジャンプして、携帯電話が当たり前になっています。


2008年からレジ袋を廃止したルワンダ

日本では2020年のレジ袋有料化に踏み出しました。欧米諸国と比べるとかなり出遅れたタイミングでの有料化となりましたが、実はここルワンダは2008年にレジ袋に関する法律が制定されました。

しかも、「レジ袋有料化」を通り越して「レジ袋禁止」です。この国に来て4年が立ちますが、一度もいわゆる「レジ袋(白いビニール袋で取っ手がついているタイプのアレ)」を見たことはありません。

じゃぁ、どうしているのかというと…

・基本的に茶色い紙袋は大・中・小と種類が豊富
・卵など小物を買うときはリサイクルした紙で作った紙袋
・マーケットではセメントバッグなどをリサイクルした麻袋

紙袋に関しては、これはこれで紙だから森林伐採につながるなどの説はありますが、それでもここまで徹底しているのはスゴイなと感じます。

リサイクルされた紙で作られた紙袋で卵を受け取るときは、毎回どんな紙か見てしまいます。個人情報の概念がないとあって、病院のカルテ的なものだったり、誰かの履歴書だったり。さすがにコレは…と思う紙にもしょっちゅう出会います。

排気ガスを減らす為のカーフリーデーを月2回実施

カーフリーデーを月2回実施

第1,3日曜日の午前中は、首都キガリ内の主要幹線道路が封鎖されます。市民が歩くのはOKですが、車での移動が大幅に制限されています。

大気汚染が酷いとされるルワンダの取り入れた、排気ガス対策です。実際「日曜午前中」は、わざわざ迂回ルートで遠回りするほどでもないな…と車を使わない人が多いので、効果があるのではと感じています。

移住してきた2017年頃は月に1回だけの開催でしたが、ここ数年で月2回に引き上げられました。このままじわじわと増えていって、最終的にはすべての日曜午前中になるのでは?と期待しています。

ちなみに、カーフリーデーの面白いところは、幹線道路の一部を使って「スポーツイベント」が開催されています。市民の健康を促すために、この国の方々が大好きな音楽を大音量でかけて、エアロビクスのようなものをやっています。

結構雑なエアロビで笑ってしまうのですが、娯楽の少ないこの国の方々にとって、無料で楽しめるお出かけのチャンス。みなさんこぞって自慢のスポーツウェアを着て、遠路はるばる参加しに来ています。

カフェでのプラスチックストローもどんどん減少中

プラスチックストローもどんどん減少中

2019年に「飲食店での使い捨てプラスチックは禁止」というルールが設けられました。

例えば、プラスチックスプーン・フォークやストローが対象です。実際のところはというと「洗ったら使えるから」などの良い文句をもとに、まだ見かけることはあるなという印象です。

正直4年前まで日本にいた頃、ステンレスストローという単語は耳にしたことがありましたが、カフェなどで実物を見たことはありませんでした。

こちらに来て驚いたのは、欧米系の方の運営しているようなカフェでは4年前でもすでに導入しているところがありました。近年オープンするお店は、どこもこぞってステンレスストローを使っています。

いわゆる普通のストローのような細さのものや、スムージーにはびっくりするほど太いタイプのものまであって、ステンレスストローも色々増えているんだなという印象です。

スムージーが大好きな坊のために、我が家もステンレスストローが欲しいなと感じている今日この頃です。

電気自動車やバイクも着々と増えているルワンダ

電気自動車やバイクも着々と増えているルワンダ

ルワンダに来て驚いたことは「とんでもなく古い車が現役で走っている」ということでした。多くの人が運転している車は15歳、20歳クラスの超がつくほどのご年配な車です。

日本だったらとっくに廃車になっていそうな車が走っている国ですが、その一方で電気自動車や電機バイクの導入も着々と始まっています。最近ではフォルクスワーゲンがE-Golfを導入していたり、三菱も電気自動車に乗り出したと話題になっていました。

また、この国ではバイクタクシーが主要交通手段というくらい、小回りの利くバイクも大人気です。そんなところに目を付けて、現地での電気バイクの生産も始まっています。

すごーく古くて今にも壊れそうなオンボロな車が、頑張って丘を登っているシーンをあちこちで見かける一方で、電気自動車・バイクなどの最新テクノロジーも入ってきている。そんな矛盾が、すごくこの国らしいなと感じています。

レンタルサイクリングが爆発的に広がっている2021年

2021年に入ってから、政府主導でのレンタルサイクリング事業が始まりました。タウンと呼ばれる中心街で実際に見かけたことがありますが、緑色の自転車がずらっと並んでいます。

システムはパリのVelib、日本の赤いレンタルサイクルと似ています。事前にアプリをダウンロードしてユーザー登録をしておくと、自由に使えて、複数ある駐輪場に乗り捨てができるというものです。まだまだ、始まったばかりすぎて、使っている人を見たことがありませんが、これも徐々に広まっていくのかなと期待できます。

さらに、政府プロジェクトのほかにも街中を移動していると、しがない商店の並びに「レンタルサイクル屋さん」を見つけるようになりました。何かと真似をする国ということもあって、本当にあちこちに自転車を掲げたお店を目にします。

ルワンダは、「エコ×健康意識の高い国」とあって、自転車ブームがググッとくるかもしれません。個人的にはアップダウンの激しすぎる丘だらけな地形を自転車で移動するというのは苦しいな…と感じるのですが。

ちょうど、2025年のアフリカ大陸初となる国際自転車イベント開催が決まったばかり!ここから自転車熱はますます白熱していきそうです。

まとめ:新しい施策を取り入れてエコ大国を目指すルワンダ

エコ大国を目指すルワンダ

ルワンダは国土が狭いということもあり農業をやっても生産量が確保できないという難点があります。またアフリカ大陸の他の国のように、金や炭鉱などの国を支える資源もありません。

だからこそ、頭を使って「名物」を作らないといけない国です。そんな中で政府が力を入れている分野が幾つかあります。

ルワンダの目指す分野
  • アフリカのほぼ真ん中という地形を生かして移動時の中継地点(ハブ)にしたい
  • 同じく、どこからもアクセスが良い点を生かして国際会議を誘致したい
  • 少ない土地・人でも注力できるIT分野を伸ばしていきたい
  • そして、サステナブルな取り組みを実施することでエコ大国を目指したい

今回ご紹介した「エコな取り組み」はどれも一つ一つは小さなことかもしれません。でも、何かといけいけどんどんで進めてしまいがちな発展途上国において、「エコ」という軸で国を挙げた取り組みをしている国は少ないのではないでしょうか。

わたしがこの国に住んでまだ4年という短い期間でも、カーフリーデーの期間が増えていたり、電気自動車の税制優遇などの取り組みがグッと加速しています。レンタルサイクリングも始まったばかりですし、これからもっと取り組みは増えていくのでは?と楽しみにしたいところです。

ほかにも、自然動物保護にも力を入れ始めました。そんなバードサンクチュアリについてはこちらの記事もご覧ください。

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